資本マネーで潤っている人に、「未来投資税」を

日本人はリョコウバトと同じ運命をたどるのか



 大震災の復興の名目で、大増税が行われようとしている。
 行政府がお金を必要としているので、それを税金で取る。これはあまりにも単純すぎる発想だ。行政府生き残って、万骨枯る、で、民衆が死んで、行政府もクソもあったモノでない。まさに、資本主義経済の構造的暴力装置の下で、民衆はこれでもかというほど絞られている。
 かって読んだ平和学者ガルトングの著書に「資本主義は遠くの人から搾取し、共産主義は隣の人を抑圧する」とあったが、かつての一億総中流であった日本人はいつしかワーキングプアになってしまった。
 いま、必要なことは、庶民相手の増税ではなく、資本マネーに対する増税であるといいたい。また、「お金がお金を生む』ことに気づき、マネーを動かしては金を儲けている人への増税である。

 わたしはこんな妄想にとらわれる。

 かつて、お魚(マネー)をたっぷりと蓄えていた湖があった。
 ある男が、その魚を上手に取る方法を思いついた(株であったり、先物取り引きだったり、いわゆる金融商品)。やってみると、網をうったり、釣り糸を垂らすのより、効果的に魚がとれた。
 これは、いい。これはすばらしい、と、取り続けていった。ある日を境に、魚の収穫量がガクリと減った。どうしたんだろう?  なんとか、いままでと同じ量の魚を捕ることが出来ないのか?
 賢い男は、湖の生態系が崩れだしたことに気づかず、次の方法を模索し、実行しようとしていた。実行したら、湖はどうなってしまうのだろうか。



 いまこの男がやらなくてはならないことは、湖をかつてのように、魚を豊富にたたえた状態に戻すことではないだろうか。湖が枯渇し、魚自体がいなくなってしまったら、彼の生活自体が成り立たなくなる。本来は賢い彼なのだが、欲にとりつかれているので、それが見えなくなってしまっている。幸いなことに、魚は死んでしまうが、お金は死なない。


 男の奥さんが、
「湖が死んでしまう。あなた、やめて。」
と、次の方法を男がまさに実行しようとしたとき、止めに入った。
「この湖が死んでしまったら、別の湖に行けばいいじゃないか。」
「リョコウバトの絶滅を忘れたの? この大陸にはかつて60億羽もいたのよ。それが、いいわ、いいわでとり続け、開拓者の栄養源になってたのよ。絶滅寸前になり、保護しようしたときには、もう手遅れ。剥製になった一羽を除いて、いまはこの世にいないのよ。60億羽もいたのに。そうならないように、ねえ、あなた、こうしましょう。」
 奥さんは、そういうと、バケツの中の稚魚を湖に放った。
「じょうぶに育ってね』



 一説では実体経済の3倍、資本マネーはあるといわれている。これを実体経済の方へ戻してやることだ。そうすれば、経済は回転しだす。
 その方法の一つとして、資本マネーで潤っている人に、「未来投資税」とでも呼ぶべき税をかけ、それを子どもたちの教育・養育費に充当することだ。そのお金は実体経済に流れ、また、その子たちが育ち、やがて、経済を動かしていく。

 私は社会主義者でないので、資本家=悪という主張をする気はない。ただ、お金の生態系を崩すような儲け方は悪だといいたいだけだ。石油資本のロックフェラーは石油を牛耳ったが、彼は鉄道をひいたりして、実体経済を育てて、民衆に富をもたらした。もちろん、彼らは、自分たちも儲けたが……。

 世界的な童話作家ミヒャエル・エンデは晩年、マネーについて思索を重ねていた。「エンデの遺言」というタイトルで、NHKが放送したことがある。本も出ている。利子を生むお金がどういう事態をもたらすのか。それを考える内容だった。
 イスラム圏では利子は禁止されている。また、本来はキリスト文明圏でも、利子は禁止されていたそうだ。いま、真剣に、人間が作り出した「利子」というゲームがどういう事態を招いているか、考えるべきときではないのか。
 また、いまほど、新しい発想による経済体系が必要とされている時代はないのではないだろうか。 しかし、お役人様と政治家様は、過去の手法しか思いつかない。それが大増税だ。日本の不幸はここにあるのだ。

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by spanky2011th | 2011-07-09 07:39 | 世相 妄想随談